研究概要
名大物理Uxg研では中澤准教授、苔山准教授、三石講師を中心に、宇宙の高エネルギー現象、具体的には、
・宇宙のX線・MeVガンマ線観測 (中澤准教授研究)、(三石講師研究)
・宇宙重力波 (苔山准教授研究)
の研究を進めています。研究内容の全体像はこちらをご覧ください。
Uxg研究室では、以下のように我々が参加する衛星、ロケットの実験がどんどん進んでいます。世界一のX線分光能力をもつXRISM衛星は2023年9月に打ち上げられ、観測が始まっています。かつてない高精度のX線分光データが日々得られており、我々もデータ解析を進めています。2024年4月にはNASAの太陽フレアの観測ロケットFOXSI-4が打ち上げに成功し、2年後には発展型のFOXSI-5の打ち上げを目指しています。2027年には同じくNASAのMeV全天観測衛星COSIの打ち上げが迫っています。我々は銀河団やブラックホール、恒星フレアや中性子星といったX線天文学、さらには太陽フレア観測、MeVガンマ線観測など、宇宙の極限環境を代表する高エネルギー現象について最先端の観測研究を進めており、これらの新世代の観測によりさらなる飛躍を目指しています。
Uxg研究室ではまた、宇宙のX線・MeVガンマ線観測のための次世代のX線望遠鏡と熱制御素子の開発、硬X線観測衛星やMeVガンマ線観測衛星の観測装置の開発を進めています。目指すは桁違いに高い精度で高エネルギー宇宙を観測する将来検出器の開発です。並行して、大気中でおきる地上最強の高エネルギー現象で新発見の相次ぐ雷MeVガンマ線の観測研究を進めています。
Uxg研究室ではまた、重力波検出の感度向上のための新しい観測技術や、今得られているデータ解析をさらに高精度にする解析研究も進めており、関連する基礎物理の研究も実施しています。