名古屋大学U研X線グループ
名古屋大学大学院理学研究科 素粒子宇宙物理学専攻 宇宙物理学研究室
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比例計数管
比例計数管は、X線の検出によく用いられる検出器です。構造が比較的単純で、製作 が比較的容易であることがよく用いられる理由の一つになっています。しかし、気体 を用いた検出器であるため、透過力の強い、エネルギーの高いX線の検出には向いて いません。
検出器の構造

比例計数管にはアルミニウム製の金属管を用います。この管にはX線を管内 に取り込むための長方形の穴(入射窓といいます)があいており、この窓には、アル ミニウムなどを蒸着したポリプロピレンの薄膜を張り付けて管を完全密封してありま す。又、管の中心にはタングステン製の細いワイヤー (直径約0.05mm) が張っ てあります。
以上がおおよその構造ですが、これだけではまだX線を検出することはできません。 この金属製の管内を P10ガス(アルゴン90%、メタン10%からなる気体)で満た し、中心に張ったタングステンのワイヤーに2000(V)程度の高電圧をかけることで ようやくX線を検出することができます。

検出器
検出の仕組み

比例計数管内にはアルゴンのガスが充満しているのですが、そこにX線が入 射してくると、X線がアルゴンの原子に衝突します。その衝突のはずみでアル ゴンの原子から電子が飛び出します。タングステンのワイヤーには 2000[V]もの高電 圧がかけられていますので、飛び出した電子はそのワイヤーめがけて動き出します。 すると、その間にこの電子は次々にアルゴン原子と衝突します。その時にもやはり 電子が飛び出しますので、連鎖的に電子の個数が増えていきます。
こうして一個のX線光子が入射すると、大量の数の電子が一つの塊となって 発生します。この塊がタングステンのワイヤーに一挙に流れ込みます。電子の塊とい うのは、いわゆる1個の電気信号なので、我々はこの電気信号を観察することで、 X線の入射を知ることができます。 又この時、大量に発生する電子の個数が、入射したX線のエネルギーに比例 するので、この検出器は比例計数管と呼ばれます。したがって、比例計数管では、 入射してきたX線の個数を測定すると同時に、どんなエネルギーのX線が入射したかを 知ることができるのです。

検出器の仕組み
 
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